めっちゃ面白かった。
「やっちゃいなよ、そんな偽物なんか!」とか、かぼちゃのダンスでネットmemeになってる作品だから見ときたいなー、という気持ちはあったけど、「ガンダム」という重厚な世界観に向き合うためには精神と時間を整えなきゃ……と勝手に思い、この日に至る。
まずストーリー。初見のアニメ1話を見るときにする、作品の世界観についていこうと必死に脳みそを働かせ、登場人物の関係性を頭に入れていくこの作業が、ハサウェイは特に楽しかった。特に前半はハサウェイ・ギギ・ケネスを中心とした会話が洋画みたいにこ洒落ていて、内容を理解するのに必死だったが、それ以上にセリフの含みとか、格言じみた物言いに引き込まれた。説明不足の良さって、あるよね。
全体としては、浅い理解で言うなら、年齢を引き上げ、現実に即したコードギアスみたいな感じである。周囲には自分の正体を隠して暗躍する、けど情に振り回される……面白くないわけがない。
映像美。凄い。最初の飛行機(?)の適度に無重力な感じ、めっちゃありそう。最後の戦闘シーンもすげーとしか見れなかったが、YouTubeのコメントなどをみているとどうやらハサウェイパパのブライトさんが用いた戦法らしい。そういう意味ではガンダム履修済みだといろんなシーンで過去作要素が確認できてより楽しいかもしれない。
音楽。最高。澤野弘之さんはプロメアで初めて知って、Infernoを通学時のBGM設定するくらいには聞き惚れていたのだが、今回もすごかった。当然、三部作ラストの一番盛り上がるシーンでTRACERか閃光を劇中歌として流すんだよな?(オルゴールアレンジでも可)
ハサウェイ。地味顔である。なんならそれが理由で積極的視聴をためらってたまであるが、普通にかっこよかった。ガンダムは閃ハサが初見なので浅い感想になるが、ハサウェイは親が名のある軍人、つまりエリート側であり、地球から人類を追い出すことを目標にしている環境テロリストである。タクシーの運転手との会話や、政府高官用のカードにも象徴されるように、エリートであるが故の一般人との乖離、今日明日を生きるので精いっぱいで、未来のことなんか考える余裕のない人々に人権や環境問題を説くような、そんなちぐはぐさがあった。……というかこの図式最近見たな……。エリート気取り、SDGs、選挙……。あっ(察し)
しかし本人はそのことに気づいていて、気づいていながらも立ち止まることはない、そんな一種の自暴自棄さが感じられた。……なんかますますコードギアスに似てきてませんか?ゼロ/マフティーという仮面を被って自らの身を捧げていく。。。
「閃光のハサウェイ」という物語は、ハサウェイがタクシーで運転手と話しているところで既にオチがついている作品なんですよね
— 鉄機@ロボ専門イラストレーター (@robo_robotarou) 2021年10月30日
ハサウェイが"打倒すべき"相手の象徴こそが、あのタクシー運転手だった訳で。その意味では、それ以降のマフティーの活動全てが虚無なんだよな…となる
↑のツイートとそのリプライ群を参考にしています。多分過去作品視聴してると他にも見えてくるものがあるんだろうなとは思うけど、、、多すぎる。全部劇場版にしてくれないかな。
ギギとケネス。この2人だけのやり取りって、エロゲとかである主人公不在の中ヒロイン二人が主人公をめぐって鞘当てするシーンみたいで好き。まあ片方は男なんですが……。
以上、閃光のハサウェイ感想でした。次回作以降が楽しみです。唯一の懸念は小説版が出てるので色々調べるうちにネタバレに遭遇してしまいそうな点です。、、、小説版買おうかな。