軽快ブログ

「夏が来るね」そう言って君は

懐古趣味

〇『涼宮ハルヒの憂鬱』読んでます。


前にテキスト分析入門を読んだのもあって、多少語りに注目するようになった。徹底的にキョンという一般人(おそらく)の一人称だから、長門朝比奈さん小泉、そして涼宮ハルヒというイレギュラーな存在の内心が語られることなく進み、それが彼らのイレギュラーさ、行動の意図が読めない底知れなさやを際立たせていて、この作品をSF足らしめてる一つの大きな要素だと思う。

 

〇すげぇ。めっちゃそれっぽく書けたんじゃない?明らかに学習が根付いてる。やっぱ俺は文学部に入るべきだった。そして周囲との才能差に打ち砕かれ、自分の選択を呪いながらそれでもなお諦めきれず院進、D進するも途中退学、ようやく見つけた薄給の事務職として働きながら過去を儚むだけの人生を送り……たくはないな、やっぱり。

 

〇あと好きなのは、キョンハルヒについて語るとき、特に笑顔を評する機会が多いところ。多種多様な表現や語彙は単純に面白いし想像を掻き立てられる。なにより、楽しくない面白くないと普段から繰り返すハルヒキョン(SOS団)の前では屈託ない笑顔を見せられているのだからよかったね……と心底思う。結局真面目に熱心に真剣に取り組んでる奴が報われる話が好きなんだ俺は。

 

〇というわけで退屈まで読みました。自分の初めてのラノベは『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している』なわけですが、確かこれが中3くらいのときで、それから沼にハマり始めたわけです。なんでハルヒくらいのラノベ全盛期くらいの作品はあまり読んでなくて、この一年は結構そのあたり、もしくはもう少し昔のを探索していこうかな、という感じです。

 

〇とりあえず今気になってるのは『妖精作戦』かな。ハルヒはこれのオマージュらしい。SFにもハマっていきたい。