【台湾環島day1】安易なマクドへNO【関空~台北】

2024/2/28

・台湾初日。気合の4時半起床で関空へ。出発1時間前に到着したらピーチは第2ターミナルという罠にかかり、搭乗締切時間をぶっちぎる。そもそも飛行機って出発2時間前には着いとくのが基本らしいですね。自動チェックイン機で「搭乗できません」の文字列が出たときには頭が真っ白になったけど、なんとか定刻1分前に滑り込んだ。案外こういうのって日本の会社が優しくて海外系は容赦ないイメージがある。今回はその優しさにお世話になりました……

吉兆の予感……(ブロッケン現象っていう名前らしい)



・ギリギリのチェックインなのでここしか残ってないです、と言われたんだけど、最前列って人気ないのだろうか。

足自由に伸ばせるからいいと思うんだけど。CAさんと対面で座ることになるから恥ずかしいぐらい。事故の時の生存率が低かったりするのかな。



・到着。SIMと保険の開始日を1日間違うポカをやらかし、急遽SIMを買う。保険は海外着いたらもう入れないらしいので、初日から無保険スタート。幸いバイクレンタルは2日目からなのでギリ耐えだけど、全体的に幸先が悪い。とりあえずMRTで台北へ。


・宿に荷物を預け、先人のブログで見かけた水餃子の店へ。

牛肉麺はまあアジアの麺だなー、という感じ。水餃子はめちゃウマだったけど、タレがセルフサービスで5種類くらいあって結局どれが正解なのかはわからなかった。

台北駅周辺を歩く。日本人がいないなんばみたいな印象。多様な店があり、観光客もたくさんで、路地はちょっと汚い。結局人口が集まって発展する場は似通うのか?ただ、なんばと明確に違うのは臭さ。東南アジア行った時も思ったけど、明確に下水が臭い。グレーチングの上を歩くと下からプンと臭ってくる。改めて日本の清潔さというか、見えないようにしてくれてるんだな、というのを実感する。


・そして食べ物系の屋台が多いんだけど、明確に俺が苦手な調味料を扱ってる屋台がある。嗅覚に自信はないけど、たぶん八角。これは中華圏を旅行するのに致命的で、この旅行の後半は餃子しか食えなくなっていく。


・見てる感じ、聞いてたよりも交通マナーは良い。実際後日走ってみてもそれは思う。ベトナムだと信号は目安だし、スピードは出せるだけ出すのが流儀、道路は走りたいところを走るもの、みたいな感じだったけど、台湾は全然マシ。信号は守るしヘルメットもしっかりつける。速度も出す人はめっちゃ出すぐらい。
実際台湾はGDPでいえば車社会に移行している国だから、それにあわせて交通法規遵守レベルも上がっているのだろう。そしてバイク専用の走行レーンがあるし、街中でも合法の駐輪スペースが∞だし、バイクの基本的人権が手厚く保障されている。二段階左折だけちょっと面倒だけど。

・英語問題。TOEIC750点なりの読み書きはできるけど、いざ話すとなると状況ごとに何喋ったらいいか全くわからんという意味で英会話の必要性を感じる。店に入って店員に中国語で捲し立てられ、なんとレスポンスしたらいいかわからず愛想笑いで立ってると向こうが察して英語や日本語で話しかけてくれる、というのが多発してやや辛い。言語レベルじゃなくてシンプルにコミュニケーションレベルが低いだけの可能性もある。


・北門西門周辺を歩き、カフェを探すもどこも空いてなく、台北地下街を練り歩く。なんか疲れる。街歩きが好きなふりしてたけど実はそんななのかもな、と少し落ち込む。結局なんのために旅行してるのか自覚しておく必要があって、今回の目的は景色、海外ツーリングの慣らし、一人海外という自己の拡張であって、本筋と離れた部分でそこまで真剣にならなくてもいいのだ、と言い聞かせる。音楽を聴いてテンションを取り戻す。SEEDDESTINYのミーアが歌うEMOTIONが最近のヘビロテ。作中の謎ダンスを小さく真似る。


・宿に戻る。シャワーを浴び、宿の共用スペースで村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』を読む。


妙に捗る。旅先でテンション上がってるからなのか、せっかく旅行に来たのに、という一般的概念に逆張りする喜びもあるのか。もしくは朝からドタバタしっぱなしで、台湾に着いても目新しいものに触れ続けて、知らず知らず張ってた緊張からの解放もあるかもしれない。

 

・そしてめっちゃ面白かった。ラオスに一体〜もそうだけど、村上春樹のエッセイはめちゃくちゃ読みやすく、ページを繰る手が止まりにくい。描写が丁寧でしっかり全部、細部まで書いてくれるから、当人の感情や展開が追いやすい。


・冒頭に出てきたランナーのマントラで「Pain is inevitable. Suffering is optional.」というのがある。昔高校の部活の友人が言っていた、暑い寒いって感情やから、というのに通じる気がする。当時は何言ってんのコイツとしか思えなかったけど。


・ひとつの風景の中に他人と違った様相を感じ取り、他人と違うことを感じ、他人と違う言葉を選ぶことができる、だからこそ固有の物語を書き続けることができる、という文章、これこれこれ~~~!!!となった。文章で生計を立てたい、という夢を捨てきれない自分に、こうすればなれるんだよ、と示してくれる光のような言葉。でも同時に達人の呼吸というか、短くまとまったシンプルな言葉だからこそ彼我の距離を思い知らされるというか。道遠からんだわ。

 

・読み終わって、晩飯を食べに出かける。

北北車魯肉飯

あんまりお腹空いてなかったので魯肉飯だけ。美味しいけど、やはり八角の味が気になる。安易なマクドを選ばないあたり、本気度が伝わってきますね。

・今回から新しく折りたたみキーボードを買って、旅先でメモを残すようにしている。スマホに直接打ち込むよりも速いし、いつもより気持ちたくさん言葉が出てくる気がする。実際帰ってきてからだと色々忘れるから、リアルタイムで残せるのはかなりいいと思います。

 

・あとこれは嫌いな甘さでした。