初任給出た卍

・いつか出る出ると思ってたらついに出た。まさか出るとはね……

 

・自分用の買い物はもう決まっていて、Amazonのカートで息を潜めている。家族に食品で還元して、親への借金も少しずつ返して、クレジットの支払いでほぼ消える。約20万、大金だけど案外すぐなくなるものだ。

 

・でも毎月20万入ってくる、という事実は、自分の内面を凄く豊かにさせる。20万ありゃ何でもできる、とひとたび認識するだけで、学生時代には見えなかった欲しいものややりたいことがどんどん湧き出てきて嬉しくなっちゃう。

 

・PS5もドローンもFitBitも余裕で買えるし、2,3カ月貯めればGRⅢ、何ならバイクを増車してもいいし4輪にしたっていいのだ。味気ないリクルートスーツなんか捨ててグレーのオシャスーツに青シャツを合わせてもいいし、ベルトもマシなのに変えて好きな柄のネクタイ着けてみたい。ちょうど父親の誕生日が近いからお揃いのハンカチを送ったり、あの景色が見たいからと高速を何時間ぶっ飛ばしてもいいわけで。

 

・特定の環境でしか見れない夢もある。そういうこと。もちろん、推理作家が人殺しではないように想像して推察することはできるし、妄想でしかできない、無知ゆえの、枠に縛られない自由な考えのほうが魅力的なことは多々ある。でもそれはあり得るだけであって、できる状況にある、とは違うのだ。

 

・頑張ればできそうな夢は魅力的だ。「できるかも」と思えるだけで実現への道のりが何となく見え、自分が何をすればいいかをとりあえず決めることができる。分かりやすく指針を示してくれるのは選びやすいし、依りたくなってしまう。

 

・だからこそ、荒唐無稽な夢は持っておきたい。できそうなことしか言わないのってつまんねぇしな。でっかい夢を、無邪気に語ろう。

 

 

・……とここまで書いたけど、実際実現不可能というか、道筋が全く見えない夢ってあるのかとふと思う。「南極行きたい」にしても、今から転職するなり学びなおすなり、はたまた自分で船作って行ったりとやりようはいくらでもある。「天王星でフットサルする」とかでも、小さなステップくらいなら今すぐにでも実現可能だ。

 

・だからと言って、じゃあ今から海上自衛隊に入るための勉強を開始するかといえば、多分しない。多分。かなり狭き門を勝ち抜いてしらせに乗る可能性とそれに伴い得られる名誉、満足感と現在の生活、地位を天秤にかけた結果、後者を選んだ。でも夢があって、実現できる可能性が少しでもあるなら努力すべきだ、という考えは、一般的に人に浸透している。

 

・叶えるつもりのない夢のことを、人は何と呼ぶのだろう。その答えは、いまだ持ち合わせていない。