LEONは”あえて”

〇LEON(完全版)見ました。面白かった。

 

〇スタンスフィールドの怖さ凄い。目を離した隙に何をしでかすか分からない怖さがずっと持続してる。映画とかの人間が出てる作品ってふとたまに(でもこれ演技なんだよな……)って我に返る瞬間があったりするけど、今回は一切なかった。凄い。っていうかスタン役のゲイリーオールドマン、ハリポタのシリウスの人じゃん。どっかで見たことある顔だと思ったわ。これからは寿司屋ののれんくぐるときは毎回あの開け方でいこうと思います。

 

〇中盤の、マチルダの初仕事が終わった後の打ち上げシーン。マチルダの浮かれ方がなんか良くて凄く心に残ってる。そりゃ初めての人殺し(殺してない)で、初めての共同作業で、初めての酒で、オシャンな飯屋で、なんて揃ったら俺でもテンションあがっておかしくなるわ。

 

〇というか全編を通して、マチルダがエロく描かれてましたね。どうにも制作当時はかなりロリコンを美化する風潮があったらしい。まあ多分要するに流行りではあったんだろう。まあロリって言ったってコスプレみたいなもんでしょ、と思って調べてみたらマチルダ役ナタリーポートマンは制作当時13歳……13歳!?

13歳でボブカットに黒チョーカー、そしてタバコで厭世的な雰囲気。正直僕の好みど真ん中(ロリコンではない)でしたが、いや俳優さんって凄……。

 

〇それを踏まえてこの作品で一番素晴らしいのは、いかにロリコンが許される情勢だったとはいえ、プラトニックな恋愛で貫き通したところだと僕は思う。あのクライマックスの別れのシーンなんて、もし僕が監督ならなんも考えずに適当にキスシーンなんかいれちゃうところだけど、実際は愛を伝えるだけにとどまった。それによってマチルダが満たされたのかどうかは分からないけど、結果として作品全体の瑞々しさみたいなものに貢献してるんじゃないかなぁなんて思う。

 

〇ちょっと自分でも↑の言語化には納得いってないので卑近な例で例えると、エロ本にはない純愛小説の良さみたいな?何でもできたけど”あえて”みたいな?付き合うまでが一番楽しい、みたいな?ちょっともうわかりません。

 

プラトニックで言うと、考察感想サイトめぐってたら「最後のリング・トリックは指輪の暗喩」って書いてるサイトがあってそれそれそれ~!!になった。LEONは”あえて”の作品です。