さよなら、レブル【そして、ありがとう】

〇今日、レブルを引き渡してきました。

市役所行って、友人と合流して軽くツーリングしてレッドバロンへ。もっと自分は感傷的だと思っていたので、引き渡した時も(ああ、これが最後か)ぐらいしか思わなかったことがかなり意外だった。僕が小学生のころ、家の車を買い替えたことがあったのだが、ちょうど僕が産まれる前後に買った車で車と自分が同い年という状況だったため、めちゃくちゃ感情移入してギャン泣きした記憶がある。それに比べればなんとも感受性が鈍ったものだ。罪滅ぼしもこめて、納車からの思い出を振り返ってみる。

 

納車

汗ばむ日神戸空港

家から最寄りのドリームまで30分ぐらい歩いてご対面。走行距離6727kmの中古車で、本体47万、こみこみ52万。現在の半導体不足かつ人気白熱の状況下じゃ考えられない金額だ。説明受けた後そのまま車道に放り出され、めちゃくちゃパニックになってた。クラッチがつながらないのだ。半クラ発進が全くできず、車道の端っこでずっと立ち往生してた。いまだにその場所は覚えている。産業道路ニトリの向かい側だ。

 

〇そのあと任意保険の開始日までビビッて乗らず、初ツーリングに行ったのは納車から2週間後。神戸空港へ行きました。

 

〇そして徐々に慣れ始め、大学にバイクで通い、六甲山に行ったりと経験を重ね、20歳の誕生日に1泊2日の琵琶湖一周ツーリングへ。

酒イキりをしたり

この時リュックで行って肩が完全に壊れたため、二度とリュックでバイク乗らないことを決意。

 

〇それから姫路城へ行ったり、

ヘルメットも新調した

天橋立、伊根の舟屋に行ったり、

砥峰高原、生野銀山、神子畑選鉱場へ行ったり

行く手を阻まれる

初の高速道路で瀬戸内海を縦横無尽に駆け回り、

どうでしょうお馴染み、山田家

という感じで1年目のシーズンは終了。バイクという移動手段を手に入れたことで観光地や道路、地図への解像度が確実に上がった。あっ、徳島って案外簡単に行けるじゃん、とか天橋立って本当にあるんだ、とか。今まで映像や親の車中とかで間接的に経験してたものが実感を伴って身体に染み込んでいくのは凄く楽しかった。世界が広がるっていうのはこういうことなんだな、と純粋に驚きと喜びを感じた。やっぱりバイクってのはいいもんだ。

あ、ちなみにここまで全部ソロです。悲しいですね。

 

2021年

年始からチャレンジしていく。登山したい、と思い立ち、冬の金剛山へ。

積雪路はマジヤバい。それを認識しました。登山もアイゼンが必要なレベルだったのですごすご撤退。リベンジが待たれます。

 

寒風吹きすさぶ中潮岬へ。

無料区間の高速が眠すぎて初めて死を意識した。

 

この頃は積載をどうにかしようとしていて、無理やりホムセン箱を搭載してみたりしてました。

リアキャリアがなかったのでタンデムシートに搭載。当時は苦労した分なかなか良いジャン、って思ってたけど今見るとやっぱりダサさが先に来ますね。

 

淡路島一周したり、

見知らぬ他人との3兄弟

レブル他人と被りまくるなぁ、と思い始めたのもこの頃くらいかな。ホムセン箱はオリジナリティの発露です。

 

大雨の中決行した砂丘を目指すツーリング。泣きそうになりながら北上するも、ナンバープレートを落っことし本気の絶望。来た道を30kmで走りながら路上を目を皿にして探す。原因はおそらく、以前友人の原付に軽く追突されたときにボルトが緩んだのだろう。許すまじS。結局見つかり、親切なおじさんに針金で簡易的に留めてもらい、這う這うの体で帰宅。ちょっとツーリングがトラウマになりました。

 

〇ここで大型アップデートが発生し、友人がバイクを購入する。納車1年弱、ついに仲間が増えました。

美山へ行きました。

 

そうして僕のソロツー人生は終わり、友人とツーリングへ行くことが増えました。

城崎温泉へ行ったり、

 

1人では勇気が出なかったキャンツーで生石高原へ行ったり、

 

別の友人が新たにバイクを購入したので納車2日目に暗峠へ連行したり、

2日目のやつを連れていくとこじゃなかった。ごめんよ。

 

そしてついに納車1年。走行距離は16421km。一年で9694km。1人でしこしこ乗ってた頃とは違い、誰かと走る楽しさを学びました。バイクがなければこんなに仲良くなれなかったと思うし、感謝しかないですね。

 

2年目

母親経由でバイク乗りの方とつながり、若狭まで連れて行ってもらいました。

CB400Fourかっこよすぎる。400ccとは思えない車格、存在感。

 

以降はこのブログに書いてあるので省略します。行ったところだけで言うと

メタセコイア並木

葛野浜

龍神温泉

星のブランコ

丹後半島一周

日本へそ公園

淡路島一周(2回目)

丹後半島(2回目)

飛騨高山

伊根

四国一周

という感じかな。そして今日最後にプチツー

 

〇一応おぼえてるだけのカスタム歴を挙げておくと、

  • ミラー(デイトナのハイビジ?かなにか。丸ミラーが好きじゃなかった)
  • ウィンカースモークレンズ。フロントだけ
  • エンジンガード。元からついてた
  • サイドバッグとサポート
  • リアキャリア

ぐらいかな。大したことはしてないです。

 

〇良いバイクでした。足つきめっちゃ良いし、リッター30kmは走るし、何より扱いやすい。長時間座っててもケツの痛みもあまりなく、ワインディングも楽しいので、攻めた運転をするつもりがない人にとっては最高のバイクだと思います。

僕は逆にそこが不満足で、80km巡航した時に少し無理してる感じがあるのが微妙でした。あとはとにかく人と被る。バイクに乗って何者かになりたかった僕にとって、人と被るのは自分がワンオブゼムでしかないことを突き付けられるようで少し嫌だった。実際問題僕は何者にもなれていないけど、それを見て見ぬふりをするぐらいの余裕は欲しかった、という話です。

 

〇……とまあここまで書いて涙がこぼれたか、というと全然そんなこともなく、至って普通です。僕が薄情になったのもあるとは思うけど、結局移動手段として見てたからなのかな、とも思います。「どこかに行きたい」わけで「レブルに乗りたい」わけじゃなかったので。

2年半の軌跡



〇最後に最悪なことを書いちゃいましたが、何にせよこれでお別れです。2年と4カ月、25745km、今まで俺を色んなところに連れて行ってくれてありがとう。

最後は一番好きなコックピットの景色。