(CAN) NOT FOR ME

積ん読消化コーナー。

読みました。去年くらいの一般教養で教科書として買ったやつで、通読はしてなかった。事例集であり、教科書みたいなものなので読んでて面白い、というよりはへぇ~、と知識を眺める感じ。

自分の中の医者のイメージはブラックジャックとチームバチスタで構成されてきたので、リアルな、地に足の着いた医業は結構泥臭いんだな、と思った。難病に生涯をかけて立ち向かい、何十時間にも及ぶ大手術を敢行するような姿はなく、患者の要望、その背景を読み取り適切な処方をする、ただその繰り返しがあった。扱う領域が違うといえばそうだが、結局医業に限らず世の中の仕事は単純簡略化すればそんなもんなんだと思う。あとはどこまで自分が意義ややりがいを見出せるかで、それが業務内容や働き方になってくるんだろうな。

そういう意味では、自分は医者として働きたくないと思う。医業は、自分とビジネスパートナー(患者)との間に知識や考え方に関する強烈な隔たりが存在する。それ自体は珍しいことではないけど、こと医業では話が通じないことが多い(予想)。どんな人でも病気に対しては一定の考え方を持っていて、それは専門的知識に依らない、その人のそれまでの人生経験から得られたものであり、たいていの場合それを覆すのは難しい。となると、働くうえでの障害物は多いのかなー、と考えてしまう。

まあその障害物をやりがいとして捉えられたり、報酬に魅力を感じられる人にとっては素晴らしい職なんだろう。not for meというやつだ。というより、理系科目が嫌いすぎて選択肢にも上がらなかったというのが正しいが。can not for meが正解ですね。

 

〇というわけで今日のタイトルは (CAN) NOT FOR MEにしました。新劇エヴァみたいですげぇいいじゃん。

見よ……この連日のタイトル被り

未来とか人生という単語、使いやすいから結構使ってしまう。いつも言語野引き出しの一番上に置いてある。洗濯物なおすときも箱に上から置いていってるからいつも同じ服着がち。これってトリビアになりますか?

 

エヴァ好きなんだけど、その大きな理由はタイトルの格好良さにある。

去年5月、ハルカスでやってた庵野秀明展の写真。これはTV版だけど、やっぱりいいよね。見ただけでどういう話だったか思い出せる印象深さもあるし、シンプルな構成だから反転させるだけで(これやべー話だ、)と認識できるし、何より言葉がかっこよすぎる。君はどれが一番好き?

 

ーーーわかる。話の内容的にも一番明るくてアツい、まさに王道ロボットボーイミーツガール的な第九話、『瞬間、心、重ねて』。いいよね。

ーーー『死に至る病、そして』もオマージュ利いてるし、その後の省略もカヲルの活躍(?)を予感させる。それでいうと22話もいい。

ーーーいや、そういうちょっと衒ったやつよりも『マグマダイバー』のシンプルかつ力強さが良い。鉱山で生活と家族のために黙々とツルハシを振り続ける、愚直でまっすぐな壮年の男らしさがある。

 

……脳内オタク大会議がはじまっちゃったのでこのへんで。

「ちょっと待った」

なんだ?

エヴァのタイトルを語るうえで、俺たちを忘れてもらっちゃ困るぜぃ」

おまいらは……!

「『エヴァ英題』」

引用→英語版サブタイトル

 

恥ずかしいので普通に書くと、22話『Don't Be』、凄い。どうとでも訳せる外国語としての省略も想像が膨らむ。『The Beginning and the End, or "Knockin' on Heaven's Door"』ノッキンオンヘブンズドア、なんて5本の指に入るほどカッコいいフレーズじゃないですか?厨二心がくすぐられるといったらないよね。

 

〇そしてタイトルはオマージュする/されるのもいい。そのオマージュをやっぱりわかりたい。「ほう……これはキルケゴールの……。つまりシンジにとっての絶望とはうんたらかんたら……」みたいな話、して~。いつか俺が世に作品を出すとしたらサブタイは『MAGMADIVER』にしようかな。